関節所見ライブラリ

Vol.03 [関節リウマチ(RA)疑いで紹介(関節・足指の痛み):解説]【医療関係者用】

<症例>40代男性
<主訴>関節リウマチ(RA)疑いで紹介(関節・足指の痛み)
<既往歴>生来健康
<家族歴>特になし(乾癬、IBD、AS、ぶどう膜炎、RAなし)

(症例提供・監修)    杏林大学医学部 腎臓・リウマチ膠原病内科 准教授 岸本 暢将 先生

診断名

反応性関節炎

鑑別診断

乾癬性関節炎、痛風、RA

検査、原因

中年男性に発症した、下肢優位の分布の少関節炎。血清反応陰性で、炎症反応上昇をみとめた。特に尿道炎症状はなく、風俗利用ないとのことであったが、パートナーとの性交渉あり。クラミジアトラコマティス感染による反応性関節炎を疑い尿中クラミジアトラコマティス核酸増幅法検査行い陽性であり、上記診断。反応性関節炎に対する加療を行い、数か月で寛解し、中止しても再発はなかった。

乾癬性関節炎も鑑別にあがるが、皮疹や爪病変、家族歴もなく、否定的。
慢性痛風性関節炎では同様の関節分布が見られるが過去に痛風発作の既往もなく否定的。
RAは女性に多く、小関節に多関節炎が中心で付着部炎や指趾炎は通常認めない。

CTX00025JG0001
2023年6月作成

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