イラリスの製品特性
以下はイラリスについての概要です。 詳細および最新の情報につきましては添付文書をご参照ください。 |
1.クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)注)および、家族性地中海熱(FMF)、TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)、高IgD症候群(HIDS)(メバロン酸キナーゼ欠損症(MKD))に効能又は効果を有する日本初のヒトIL-1βに対する遺伝子組換えヒトIgG1モノクローナル抗体です。ヒトIL-1βに結合し、IL-1βが受容体に結合することを阻害することにより、その活性を中和し、抗炎症作用を示します。
2.本邦のCAPS患者に対し、初回投与後24週及び48週までにそれぞれ94.7%及び100%の寛解が得られ、炎症症状の改善と再燃抑制効果がみられました。(D2308試験)
3.コルヒチン抵抗性家族性地中海熱(crFMF)、TRAPS、HIDSに対し、投与14日後の寛解及び16週にわたる再燃抑制効果が示されました。(N2301試験)
4.クリオピリン関連周期性症候群患者注)の国内臨床試験(D2308試験)において、19例中12例(63.2%)に副作用が認められました。主な副作用は鼻咽頭炎3例(15.8%)、口内炎2例(10.5%)等でした。
クリオピリン関連周期性症候群患者の海外臨床試験(A2102試験、D2304試験、D2306試験の併合解析)において、169例中68例(40.2%)に副作用が認められました。主な副作用は頭痛7例(4.1%)、体重増加7例(4.1%)、回転性めまい6例(3.6%)、気管支炎5例(3.0%)等でした。 (承認時までの集計)
家族性地中海熱患者、TNF受容体関連周期性症候群患者、高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症)患者の国際共同試験(N2301試験)において、169例(日本人8例を含む)中47例(27.8%)に副作用が認められました。主な副作用は注射部位反応13例(7.7%)、頭痛5例(3.0%)等でした。(効能又は効果の一変承認時までの集計)
重大な副作用として、重篤な感染症、好中球減少が報告されています。
注):イラリスの承認された「効能又は効果」は以下の通りです。
【効能又は効果】
- 以下のクリオピリン関連周期性症候群
・家族性寒冷自己炎症症候群
・マックル・ウェルズ症候群
・新生児期発症多臓器系炎症性疾患 - 既存治療で効果不十分な家族性地中海熱
- TNF受容体関連周期性症候群
- 高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症)
〈効能又は効果に関連する使用上の注意〉
家族性地中海熱
コルヒチンによる適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。