ネオーラル FAQ

ネオーラル FAQ

製品FAQは医療に従事する先生方からよくご質問いただく内容をまとめたものです。記載している情報はあくまで参考情報としてお取り扱いいただき、医療上のご判断は医療従事者の裁量と責任のもとに行っていただきますようお願い致します。
製品のご使用にあたっては、最新の電子化された添付文書(電子添文)をご確認ください。製品に関してご不明な点がございましたら、弊社お問い合わせ窓口にお問い合わせください。

 

弊社製品の使用期限は専用ページでお調べいただけます。
薬価基準および各種コードはこちらをご確認ください。

1.特定の背景を有する患者

透析患者にネオーラルを投与する場合、用量調節は必要ですか?

ネオーラルは血液透析によりほとんど除去されないため1), 2)、透析患者へ投与する際、特に用量調整の必要はありません。用法及び用量のとおりにご使用ください。

 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 13.2

2) Venkataramanan, R. et al.:J.Clin.Pharmacol. 1984;24(11-12):528-531

授乳婦にネオーラルを投与する場合の注意点を教えてください

授乳しないことが望ましいです。母乳中へ移行するとの報告があります1)
新生児に授乳した場合、免疫抑制による合併症や腎毒性等の発生の危険が報告されています2)
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 9.6

2) ネオーラルインタビューフォーム Ⅷ-6(6)

ネオーラルは男性生殖機能への影響はありますか?

ネオーラル服用男性において男性生殖機能に関する確立したデータはありません。
ただし、ラットにおいて、精細管障害を示す組織像や精子運動能の低下、精子数の減少、妊孕性の低下が認められています1)
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 15.2.1

2.用法及び用量

ネオーラルは食事の影響を受けますか?

ネオーラルカプセルを空腹時投与と食後投与で比較した報告では、薬物動態に有意な差はみられていません。しかし、空腹時投与の方がCmaxは約25%、AUCでは約15%高くなっています。1)

 

 

(参考)

1) ネオーラルインタビューフォーム VII-1(4)

【ネオーラル内用液】 川崎病に対するネオーラル内用液のトラフ値測定タイミングとトラフ値の目安を教えてください

ネオーラル内用液の投与にあたっては血中トラフ値を測定し投与量を調節しますが、急性期の川崎病患者では、原則として投与3日目に血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい1)です。

電子添文の臨床成績の項には、「原則として投与3日目の1回目投与直前に血中トラフ値を測定し、60~200 ng/mLを目標として投与量の調節を可能とした2)」とあります。
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 7. 

2) ネオーラル電子添文 17. 1

ネオーラルの剤形を変更する場合、投与量の調節は必要ですか?

ネオーラルカプセルとネオーラル内用液は生物学的同等性が確認されています1、2)ので、同じ投与量で切り替えてください。
ただし、切り替え後はカプセルの外被や液剤での服用などの影響で薬物動態に違いが出る可能性もありますので、血中濃度を測定し必要に応じて投与量を調節してください。
 

 

(参考)
1) Kovarik JM, et al.: Pharmacotherapy. 1993 Nov-Dec;13(6):613-7.
2) 牛嶌 克実ほか:日本小児腎臓病学会雑誌2007;20(2):111-116

サンディミュン内用液からネオーラルへ変更する場合に注意することはありますか?

ネオーラルはサンディミュン内用液と生物学的に同等ではなく、バイオアベイラビリティが向上しているので、サンディミュンからネオーラルに切り換える際には、シクロスポリンの血中濃度(AUC、Cmax)の上昇による副作用の発現に注意してください。特に、高用量での切り換え時には、サンディミュンの投与量を上回らないようにするなど、注意してください。十分なサンディミュン使用経験を持つ専門医のもとで行ってください1)
サンディミュン内用液から本剤に切り換えて投与する場合は、原則として 1:1 の比(mg/kg/日)で切り替えて投与します。
シクロスポリンの血中濃度(AUC、Cmax)が上昇して副作用を発現するおそれがあるので、切り替え前後で血中濃度の測定及び臨床検査(血清クレアチニン、血圧等)を頻回に行うとともに患者の状態を十分観察し、必要に応じて投与量を調節してください。

ただし、通常の開始用量(初めてサンディミュン内用液を服用する時の投与量)より高い用量を服用している患者で、一時的に免疫抑制作用が不十分となっても病状が悪化して危険な状態に陥る可能性のない患者では、切り替え時の投与量は多くても通常の開始用量とし、血中濃度及び患者の状態に応じて投与量を調節してください。2)

 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 1.

2) ネオーラル電子添文 7.

ネオーラル投与中の患者が手術を受ける場合の休薬・継続投与について教えてください

電子添文上では、周術期にネオーラルの投与を継続するか、中止するかについては明確な規定がありません。
なお、本剤は免疫抑制剤であることから、感染症の発現又は増悪には十分注意してください1)
手術の内容や本剤を使用している疾患の重篤度、また治療の緊急性を考慮した上で、可能であれば手術前後の休薬をご検討ください。
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 8.5

3.安全性

ネオーラル服用中に生ワクチンを接種してもいいですか?

ネオーラルと生ワクチンは併用禁忌となっています1、2)
ネオーラルによる免疫抑制下で生ワクチンを接種した場合、ワクチン株が増殖し病原性をあらわす可能性があるので、併用は禁忌です。
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文2.4

2) ネオーラル電子添文 10.1

ネオーラル服用中に不活化ワクチンを接種してもいいですか?

ネオーラルの電子添文上、不活化ワクチンは併用注意に設定しています。
ネオーラル服用中に不活化ワクチンを接種した場合にネオーラルの免疫抑制作用により、ワクチンの効果が得られない恐れがあるためです1)

ネオーラルを服用中に不活化ワクチンを接種する場合は、不活化ワクチンの効果に影響が生じる可能性、並びに疾患背景における不活化ワクチン接種の必要性を考慮のうえ、ご検討ください。
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 10.2 

4.製剤

ネオーラルカプセルを脱カプセルしてもいいですか?

ネオーラルカプセルを脱カプセルして投与することは、承認外の用法となります。脱カプセルして投与した際の有効性、安全性、薬物動態は確立していませんので、弊社からは推奨していません。

なお、ネオーラルカプセルを脱カプセルした後の安定性を検討したデータはありません。

ネオーラルカプセルは軟カプセルで、内容物は粘性のある油状の液です1)
カプセルを服用できない患者さんにおかれましては、液剤であるネオーラル内用液の使用をご検討ください。
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 3.2 

ネオーラルカプセルは簡易懸濁で投与してもいいですか?

ネオーラルカプセルを懸濁して投与することは、承認外の用法となります。懸濁投与した際の有効性、安全性、薬物動態は確立していませんので、弊社からは推奨していません。

あいにく、ネオーラルカプセルを温湯の中で懸濁した際の安定性データ、チューブへの吸着性やチューブ透過性に関する情報はありません。

ネオーラルカプセルを一包化してもいいですか?

ネオーラルカプセルの一包化は避けてください。

吸湿によりカプセルが軟化したり、含有するエタノールが揮発したりすることがあるため、服用直前にPTP包装から取り出してください1)
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 20. 

ネオーラル内用液の開封後の安定性について教えてください

ネオーラル内用液開封後の安定性試験結果より、物理化学的検討では開封8週後において、外観、におい、シクロスポリン含量等に大きな変化は認められませんでした。微生物学的検討では、細菌及び真菌を接種して6週後においても生菌の増殖は認められませんでした1)。 

 

 

(参考)

1) ネオーラルインタビューフォーム Ⅳ-6

ネオーラル内用液をジュースや牛乳に混ぜて服用してもいいですか?

ネオーラル内用液の用法及び用量には事前に飲料に混ぜて服用することについて示しておらず1)、原液のまま服用いただいています。

グレープフルーツジュースは、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるので、本剤服用時には摂取しないことが望ましいです2)
 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 6.

2) ネオーラル電子添文 10.2

ゼリー状になったネオーラル内用液を使用してもいいですか?

ネオーラル内用液は約20℃以下の低温で保存すると、ゼリー状になったり浮遊物が発生したりすることがあります。その場合は、20℃以上の室温にて溶解してから使用してください1), 2)

 

 

(参考)

1) ネオーラル電子添文 20.

2) 【ネオーラル内用液10%】 ネオーラル内用液を服用される方へ_2021年10月
/sites/onecms_emeaspare5_com/files/2024-11/te_neo_202110.pdf

 

ネオーラル内用液の小分け瓶はありますか?

弊社では専用のガラス瓶を提供しています。
容量50 mLのガラス製褐色瓶です。3本1セットでご提供します。
ご要望の際は、以下までご連絡ください。

ノバルティスファーマ カスタマーサポートデスク
電話番号: 0120-965-101 (通話料無料)
受付時間: 月~金 9:00~17:30 (祝日及び弊社休日を除く)
電話がご利用いただけない場合は、お問い合わせフォームをご利用ください。

ネオーラル内用液に使用する小児用のピペットはありますか?

製品に同梱している4 mLピペット(下図右)のほかに、0.1 mL刻みで計量できる1 mLピペット1)(下図左)があります。
ご要望の際には、以下までご連絡ください。

ノバルティスファーマ カスタマーサポートデスク
電話番号: 0120-965-101 (通話料無料)
受付時間: 月~金 9:00~17:30 (祝日及び弊社休日を除く)
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(参考)

1) ネオーラルインタビューフォーム Ⅳ-11

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